年末ご挨拶:「クラクラ攻略する人される人」

2016年5月28日

お疲れ様です、pontaです。年末を利用して、子供と一緒にアニメ「トイ・ストーリー」を見返しています。
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いやあ「トイ・ストーリー」は名作ですね。

数年前「米国誌が選んだ史上最高のアニメ映画ベスト30」の1位に「トイ・ストーリー」が輝きましたが、さもありなん。
面白いですからね。

ただ「トイ・ストーリー」はただ面白いだけの作品ではありません。
それぞれの作品に(押しつけがましくない程度の)テーマが隠されています。

私はそれを下記のように受け止めました。

「トイ・ストーリー1」…自己と他者の受容(青春期)

「トイ・ストーリー2」…愛・結婚・就職(青年期)

「トイ・ストーリー3」…退職・老い・別れ(老年期)
「トイ・ストーリー1」では、主人公のカウボーイおもちゃ「ウッディ」が、新しいおもちゃ「バズ・ライトイヤー」に、持ち主のアンディの寵愛を奪われるところから始まります。
 
それはまるで、母親に愛されていた子供が、弟妹の誕生によって、親の寵愛を奪われてしまったかのようです。
ウッディはバズに嫉妬します。優れた他者を見てアイデンティティを簡単に揺るがしてしまうのは、青春期の証拠といえましょう。

そのバズもまた、1作目ではまるで青春期の人物です。
自分を本物のスペースレンジャー(宇宙船乗り)と思いこみ、空も飛べると信じています。
ウッディから「お前はおもちゃだ。」と言われても、その自信は揺るぎません。

自分が特別な存在であると信じて疑わない若さゆえの傲慢さが、このときのバズにはあります。

ただバズは偶然目にしたテレビCMを見て、自分が「特別な存在ではない」ことに気づいてしまいます。
宇宙生まれではなくメイドイン台湾の量産型おもちゃであることを知ってしまい、「自分なんてつまらない存在だ」とあかん子モードに入ってしまいます。

しかしウッディのひとことが、バズの心を動かします。

「いいかい。向こうの家の子はあんたを最高だと思っている。でもそれは、スペース・レンジャーだからじゃない。あんたがおもちゃだからだ。アンディのおもちゃだからだ。」

ウッディがバズの優越を認め(他者の受容)ることにより、バズもまた、ただのおもちゃである自分を受け入れる(自己の受容)ことができたのです。

それはまるで、青春期の若者が「僕はここにいていいんだ」と自分で自分を認めた瞬間のようです。

もしこれが新世紀エヴァンゲリオンであればおめでとう、おめでとう。おめっとさん。と拍手の渦が巻き起こり、視聴者は不完全燃焼のままエンディングを迎えるところであります。

しかし天下のディズニーはそんな展開にはしません。

映画の最後、バズは本当に空を飛び、ウッディとバズ自身の危機を救います。
「空を飛んでるぜ」と称賛するウッディに対し、「ただ落っこちているだけさ。かっこつけてな」と言うバズは、もはやスペースレンジャーではありませんが、以前よりはるかに強い何かを手に入れていました。
こうして1作目でウッディとバズの青春期を描いたトイストーリーは、2作目で「愛」をテーマに物語をつむぐことになります。

ふとしたことで自分が「プレミアもの」のおもちゃであることを知ったウッディが、おもちゃ博物館に飾られるかどうかで悩みます。

おもちゃ博物館に飾られれば、将来は安泰です。いまかわいがってくれている持ち主のアンディとて、未来永劫、自分を愛してくれるわけではありません。
 
いまはよくても、アンディが大学生になったときまで、ウッディと遊んでくれるとは考えずらい。
ウッディもバズも、自分の旬が長くて10年の命であることを知っています。

しかしアンディは「自分は子供と遊ぶためのおもちゃ」であると自覚しており、「持ち主のアンディと生きる道」を選びます。

自分にとって本当に幸せなことは何か、本当にやりたいことは何か、打算抜きでいま一緒にいたいのは誰か、自分の心のままに人生を選択することの大事さを2作目では語ります。
このテーマは、子供よりむしろ20代くらいの若者こそ心に響くテーマかと思います。
そして3作目、「トイストーリー3」では、2作目でウッディたちが危惧したとおり、大学生になったアンディはおもちゃ遊びから卒業し、自分たちと遊んでくれることはなくなりました。
屋根裏部屋にしまわれ、ひっそりとおもちゃの老後をすごそうとするウッディとバズの姿は、老い、退職し、世間と隔絶した社会で過ごす老人の姿にダブります。
子供と一緒に見に行ったおじいちゃんや、リストラおじさんももいたたまれないと思うぞ。

それから幼稚園の託児所という、おもちゃの老人ホームに寄付されたウッディとバズは、なんだかんだで最後、非常に幸せな「再生」を果たしますが…。
未見の方はぜひ、ご覧いただければと思います。
おもちゃの一生を描きながら、人の一生も隠しテーマで描き切る、ピクサーさんの脚本チームはマジぱねーっす。

最高だぜ!トイ・ストーリー!!

以上、よろ… 

えーっと、クラクラの話をしなきゃ駄目でしょうか。駄目ですか。そうか。あかんか。

「トイ・ストーリー」の全シリーズ通してのメインテーマとして、「ウッディとバズの絆」があります。

おもちゃとしての青年期から老年期まで一緒にすごしたふたりの絆はとても強いものです。
全体として、この絆を軸に「トイ・ストーリー」は話がすすみます。

逆にいえば、この絆がなければ「トイ・ストーリー」はどんなに空疎でつまらない物語になったことでしょう。

人生も同じですね。別に、友達なんかいなくても、人生は問題なくおくれます。
でも、友達がいなければ、絆がなければ、面白くないですね。

私自身、今年一年を振り返ってもっとも絆を深めた人は、リアルの誰でもない、クラクラで同じクランで戦う仲間でした。

ともに戦い、ともに喜び、ときには悔しがり、悩み、学び、成長してまいりました。
そう、ウッディとバズのように。

便宜上、リーダーとか名乗っちゃってますけど、その実、頼ることすがることの多い一年でした。
クラメンのみなさまには、そして読者の皆様には、私の2014年という年を豊かにしてもらったと思います。
今年一年、本当にありがとうございました。

私は皆様のことが、本当に大好きです。願わくば、老年期に至るまでの長いお付き合いになれれば幸いです。重いよ。

以上、トイ・ストーリーの感動を伝えたいのがメインの、とってつけた年末の挨拶となります。

来年もどうぞ、よろしくお願いしますね。

また明日も更新すると思います。

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Posted by ponta